「パッサジオ」辻仁成
「パッサジオ」辻仁成
ロックミュージシャンのミハラは歌えなくなってしまった。歌おうとすると喉が傷んで声が出ない。コンサートツアー中であるにも関わらず、追いつめられて失踪してしまう。
ヴォイストレーナの美里と出会い、彼女の祖父が研究しているDNAミュージックに関わることに。DNAミュージックとは、一人ひとりのDNAから作り出された音楽を患者に聞かせると、細胞が活性化し、不老不死が叶うかもしれないという研究なのだ。
美里の祖父の妻は植物人間状態だが、DNAミュージックを聞かせることで寿命が延びているという。それが幸せなことなのだろうか?それでも大切な人には生きていて欲しいのか?
ミハラは孤児院で育ち、美しい声を見出され、孤児院の合唱団でボーイソプラノを担当する。そこで生きる意味を見出すが、声変わりしてから自分は必要とされていないと感じるように。
プロのミュージシャンになり人気を得るも、劣化する自分の声を機材などのせいにし、繰り返されるコンサートに歌う意味を見出せなくなってしまう。そんな心の葛藤が上手く描かれていた。
「パッサジオ」(通過点)を乗り越えて、ミハラが辿り着いた場所は…
歌う事の意味、楽しさ、苦悩…
音楽業界の裏側やミュージシャンの苦悩が描けるのは辻さんならでは。
ページ数も少ないため深みが足りない感じもしたが、考えさせられる内容だった。
ヴォイストレーナの美里と出会い、彼女の祖父が研究しているDNAミュージックに関わることに。DNAミュージックとは、一人ひとりのDNAから作り出された音楽を患者に聞かせると、細胞が活性化し、不老不死が叶うかもしれないという研究なのだ。
美里の祖父の妻は植物人間状態だが、DNAミュージックを聞かせることで寿命が延びているという。それが幸せなことなのだろうか?それでも大切な人には生きていて欲しいのか?
ミハラは孤児院で育ち、美しい声を見出され、孤児院の合唱団でボーイソプラノを担当する。そこで生きる意味を見出すが、声変わりしてから自分は必要とされていないと感じるように。
プロのミュージシャンになり人気を得るも、劣化する自分の声を機材などのせいにし、繰り返されるコンサートに歌う意味を見出せなくなってしまう。そんな心の葛藤が上手く描かれていた。
「パッサジオ」(通過点)を乗り越えて、ミハラが辿り着いた場所は…
歌う事の意味、楽しさ、苦悩…
音楽業界の裏側やミュージシャンの苦悩が描けるのは辻さんならでは。
ページ数も少ないため深みが足りない感じもしたが、考えさせられる内容だった。