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2008/06/11 / 00:00
代筆屋 (幻冬舎文庫 つ 1-7)
辻 仁成
小説家としてまだ一人前でない主人公が、「代筆屋」として手紙を書くことを依頼され、依頼主の想いを汲み取り、受け取る相手の事を想い、代筆するいくつかのエピソード、手紙が収められている。
人に代わって手紙を書くって、相手にバレないのかなぁ。分からないもんだろうか。
本来ならば自分で書いて当たり前と思うことだけれど、こういう事を必要としている人もいるんだろうな。
読み終わって温かい気持ちになった一方、こんなにうまくいく事ばかりじゃないだろう…と捻くれた考えも沸いてしまった。
メールが普及した今では、手紙を書く機会はめっきり減り、受け取る事も少なくなった。
中高生の頃、文通していた友達が何人かおり、手紙を書く楽しみ、ポストを覗き手紙を待つ楽しみがあったなぁ。
手紙って、声に出して伝える事がテレ恥ずかしい事や、うまく言葉に出来ない事などを相手に伝える事が出来るし。
そう分かっていても、忙しいの一言で不精になってしまうが、また手紙を書いてみようかな、と思った。
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2008/05/10 / 16:59
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2007/10/17 / 17:08
いつか、一緒にパリに行こう―パリ・ライフ・ブック (光文社文庫 つ 14-2)
辻 仁成
パリに住む辻さんが、ガイドブックとは違った視点でパリを案内してくれるエッセイ。
こんなにくだけた口調で語る辻さんのエッセイを読むのは初めて…かな?
旅行でヨーロッパに行ってみたいとは思うけれど、「パリに行きたい!!!」と強く思っていたわけではなく、フランス料理は好きだけど(苦)特別な感情を思っている国ではなかった。
お勧めのお店や、パリの歩き方、生活について、辻さんの体験談が多く語られ、カッコいい部分だけじゃなく、海外で暮らす事の苦労や、生活習慣の違いなども知る事が出来る。辻さんに案内されるパリは、海外苦手な私でも何とかなりそう?って励まされるような感じ。いつかヨーロッパ方面に旅行に行く事があったら、必ずパリに!そして、この本をカバンに詰めて行きたいな。
私の中で、小説家の辻仁成(つじひとなり)は、近づきがたくクールなイメージなんだけど、そうだ!音楽やってた辻仁成(つじじんせい)は、情熱的でおしゃべりで楽しい人じゃん!って事を、これ読んで思い出した。久しぶりにECHOESの曲聴きたくなってきたなぁ〜。
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2007/07/26 / 10:46


2つの作品が次第にリンクしながら物語が展開していく。「オキーフの恋人」は、作家の謎の失踪に端を発し、編集者が事件に巻き込まれていく現実?で、「オズワルドの追憶」は、その作家が連載している小説。大手証券会社をリストラされて探偵を始めた男が、下北沢を舞台に様々な事件に巻き込まれていく話しなんだけど、それぞれがねじれて何が小説の中の出来事で、何が現実なのか混乱しながらラストに向かってゆく。
辻さんのハードボイルドサスペンスな小説は初めてかな?正確に言うとハードボイルドサスペンス小説ではないけれど。
ちょっと見てはいけない世界を覗き見てしまったかのような、薄暗く荒々しさを感じる世界。どんでん返しに驚く間もなく次から次へと展開していくのて、上下巻のボリュームも物足りないほど濃ぃ〜内容。辻さんに今までとは違った畏怖を感じた。
感想を書く前に、他の方のブックレビューを何件か拝見したんだけど、なんだか評判がいまいちな気が。村上春樹っぽいとか、ゴチャゴチャしていて設定にムリがあるとか。
村上春樹は2冊くらいしか読んだ事ないから分からないけど、、それ言ったら村上春樹は○○っぽいとかって話しになるし、比較なんてナンセンス。まぁ、設定にムリがあるって言うのはネタバレになるので詳しく書かないけど、現代の科学?医学?でどこまで解明しているのか操作出来るのかの方が気になった。
辻さんの小説は言葉は、時々しか表に表れない私の昔の記憶を擽る。
それが心地よい時もあるし、不快な事もあるが、読む事はやめられない。
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2007/03/13 / 00:00
青空の休暇
辻 仁成
タイトルから爽やかな青春小説?なんて思って、たいして期待もせずに読みはじめたら、とんでもなかった。
真珠湾攻撃に参加していたパイロットとその仲間たちが、50年目の節目にハワイへ向かう。そこで、当時アメリカ軍として敵だった相手や、日系人たちと出会い、自分の戦争はなんだったのかと自問する。そして、奥さんを自殺でなくし、呆けた日本に日本人に苦言を呈し、家族からも疎まれていた彼が、奥さんの日記を見つけて読みはじめる事で、彼女の愛や苦悩も同時に知り考えてゆく。
結婚する前だったら、自分の中に響いてくるものも少なかったかもしれない。今だからこそ、奥さんの気持ちが沁みてきたのかも。彼女の日記は電車で読んでて、泣きそうになった。
ここ数年、自分の生まれた国の歴史をあまりにも知らない事に気付き、特に太平洋戦争について、真実を知りたいと思うようになった。小説で書かれているものや、映画も見た。でも、その地に立つ事はもっと意味がある事と思う。
私の唯一の海外旅行は数年前に家族で行ったハワイ。また行きたいな。今度は違った歩き方が出来るかもしれない。
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2007/01/20 / 13:47
ここにいないあなたへ
辻 仁成
辻さんの綴る言葉と、安珠さんの写真からなる作品。
「あなた」に語りかける言葉は、独り言のようなのに淡々と優しく、そして写真は北海道かな?何でもないような風景や、生き物達などが撮られているんだけど、言葉と写真を交互に読み進めていくうちに、自分も旅しているような気分に。
”ぼく”の言葉の変化が、清々しく、読み終えた後は、パートナーが愛おしく、優しくしたくなるような気持ちになる。
プレゼントにもいいかも。
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2006/12/27 / 18:29
二十八光年の希望
辻 仁成
普段、恋愛小説は読まないけれど、辻さんだけは特別。彼の描く恋愛小説は痛くて美しい。
「三つ星シェフ」を夢見てパリのレストランで働くハナ。そのレストランの総料理長のジェローム。恋に落ちた2人は幸せな日々を過ごし、三ツ星獲得を目指して共にレストランで頑張るが、ハナが突然、SEDS(感覚・感情不全症候群)と言う病気に侵される。
不幸とも思える出来事が続くが・・・。
何度も食べた事があるわけではないけれど、フランス料理って好き。料理の描写にヨダレが出そう(笑)。
ハナの、太陽のような明るさのあるとびきりの笑顔、挫けない前向きな姿勢、努力を惜しまない姿に、ハナのファンになってしまう。だからこそラストが気になったが、不幸な悲しい物語ではなく、キラキラと輝く光の渦のような温かさを感じた。
恋愛小説としてだけではなく、料理人の物語としても読む事が出来る。
元のタイトルは「いまこの瞬間 愛しているということ」で、これもピッタリだが、改題されたタイトルの方が私は好きかも。
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