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「希望」瀬名 秀明

希望 (ハヤカワ文庫JA)
瀬名 秀明
4150310394
オチがない小説や曖昧なオチには全然不満はないし、かえって余韻を楽しむのが好きなんだけど、これはオチがないというか、突き放され過ぎて頭の中「????」がいっぱい。
しかも、そんなのばかりの短編集。読み返しても理解し難い。途中までは凄くいい話しなのにスッキリしないモノも。

瀬名さんの作品は数多く読んできたし、どの作品も好きなんだけどこれはちょっと残念というかガッカリ。

「魔法」
「静かな恋の物語」
「ロボ」
「For a breath I tarry」
「鶫(つぐみ)と鷚(ひばり)」
「光の栞」
「希望」

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「ハル」瀬名 秀明

ハル (文春文庫)
瀬名 秀明
4167679582ディックを続けて読んでいたら、気分が晴れやかになるようなSFが読みたくなり、チョイスしたのがこの一冊。

ディックとかヴォネガットは人にSF好きじゃない人には勧めにくいけど、これは大好きな一冊として誰にでも勧めたくなる。(過去のレビューはこちら

ロボットに対する愛情、手塚治虫や過去のSFに対するリスペクトが感じられて、読んでいて心地よい。

日本でもロボットと生活を共にする日が来るんだろうか。
死ぬまでに宇宙から地球を見たいし、ロボットがもっと普及したらいな、と改めて思った。
その頃は、ロボットに介護されているかもな(笑)

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「第九の日」瀬名秀明

第九の日 (光文社文庫)
4334745121「メンツェルのチェスプレイヤー」「モノー博士の島」「第九の日」「決闘」の4編が収められている。「デカルトの密室」の続編?、ユウスケとケンイチ、レナの登場する連作。「デカルトの密室」を読んでからこちらを読む事をお薦め。
各タイトルを見て分かるように、ポオやウェルズへのオマージュ的な作品でもある。

瀬名さんの描くロボットが登場する物語は、「ハル」(感想はこちら)の感動が大きかった為、「デカルトの密室」でちょっとガッカリした。
今回は分かりやすく、中短編って事でコンパクトで読みやすかった。が、うーん。

ケンイチを通して、自由意志とは?人間らしさとは?を問う。
アトムの顔がチラチラ。

そういえばどこで見たのか忘れたけど、ケンイチの外観を描いていないのは、変化していくモノだし固定イメージを付けたくない・・・というような事を読んだ気がする。
私がイメージしていたのは、ディックの小説に出てくるようなアンドロイド。人間ソックリ。

論争が哲学的になったり、宗教が持ち出されたりすると正直ついていけない。頭が悪いなりに持論もある。押し付けられて話しをまとめられてしまうのがイヤだ。
なので、今回は上澄みだけをすくって楽しんで読んだ。

瀬名さんの作品は、純粋なエンターテイメントの方が楽しめるな~。

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「デカルトの密室」瀬名 秀明

デカルトの密室 (新潮文庫 せ 9-6)
瀬名 秀明
4101214360やっと読み終わった…というのが正直最初の感想。
分かりにくいシーンを読み返したり、考え込んだり。
更に、ボリュームがあるのはさることながら専門的な概念や用語が多く、読み飛ばし気味で、楽しさ、理解が薄まってしまった。

難解だけど面白いと感じるグレッグ・イーガンとはまた違った、分かりそうでやっぱり難しくて分からない難解さ。

同じロボットモノなら、瀬名さんの「ハル」が、生涯読んだ本ベスト10に入るくらい素晴らしかったので、同著も期待していただけに、残念。

でも、ロボットと人間の共存する世界観は好き。
ロボットのケンイチ君の葛藤や、対人間との関係とか。
瀬名さんの客観的だけど優しい視線を感じる。

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「虹の天象儀」 瀬名秀明

虹の天象儀 (祥伝社文庫)
瀬名 秀明
4396328842偶然だが、先日読んだいしいしんじさんの「プラネタリウムのふたご」に続いて、プラネタリウムの物語を手にした。

実在した東京・渋谷の五島プラネタリウムが閉館した後、1人の少年が現れ、主人公が過去へタイムスリップする・・・物語。

瀬名さんの描くSFは、温かくて、優しい。希望を感じ、未来を期待する気持ちになる。タイトルもイメージが増幅するような素敵なタイトル。

「思いが残る」
自分の存在が消えても、思いが残る。素敵な表現だ。
子供の頃、夜空の星を見上げた時に「あの星は何百年前に生きていた人も見た同じ星だろうか。」と思った事がある。目に見えない何かが訴えてくるように感じた。
私が消えても、私の思いを受け止めてくれる誰かがいるのだろうか。

読み終えた後、夜空を見上げ、静かに佇み、願い事をしたくなる。


プラネタリウムの投影機なんて、全く興味がなかったけれど、この小説に登場するカール・ツァイス製のプラネタリウム投影機は、繊細で精密で美しい。プラネタリウムへ行く機会があったら、是非投影機をチェックしてみたい。

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