フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ「よそ者を殺せ」

トータルリコール

いよいよラストの1本。
気が付かないところでみんなと違う考え方が芽生えていた…いや自分が正しいはずなのに!…ディックっぽい内容だった。政治家の女性がディック作品に出てくる女性エリートっぽい感じ。

原作はちくま文庫『人間狩り』に「ハンギング・ストレンジャー」として収録されているものを読んだ。『トータルリコール』にも収録されている。どうやらドラマとは少し意味合いが違っている。異星人がやってきて…はそのまま使えなそうだから仕方ないか。吊るされる理由がドラマの方が怖い。

字幕のドラマを10本見終わった。吹き替えでもう一度見てみよう。
「自動工場」「人間らしさ」「父さんに似たもの」「ありえざる星」「地図にない町」が好き。
二度と見たくない!クソだ!みたいなものはなかったし、ディックらしさを意識して製作したのが伝わってきたし、短編をドラマ化してこんなにたくさん見れるなんて!ありがとう!の感謝の気持ちが大きい。シーズン1って事は続きもあるのかなぁ。

フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ「地図にない町」

地図にない町

9話目。同タイトルの『地図にない町』の最後に収録されている。

見始めて、あれ?映像化されたの見た事あったっけ?と思うほど、自分のイメージに近くて驚いた。これも原作に沿った内容だったけど、あの女性はあまり出てこなくても良かったかな。少しやり過ぎな感じ。

電車から飛び降りるシーン、薄暗い草原が好き。主人公の男性の愛想笑いと心からの笑顔にも惹きつけられる。演技力もこの作品を光らせている魅力の一つだ。

ここまで見てきて、ディックはSFだけど人間ドラマなんだよなぁと思い出した。そして私はそれが好きなのだ。権力持ってる人なのに神経衰弱だったり、クスリ漬けだったり弱くて悩んでる人も多い。自分が弱ってる時に読むと引っ張られて落ち込んじゃう時もあったなぁ。

現実に立ち向かう事にした主人公は幸せになれたのだろうか。

フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ「ありえざる星」

地図にない町
原作は『地図にない』に収録されている。

ツアー会社に年代物のロボットを伴ってやってきた300才を超えた老婆。すでに滅びた地球に行きたいと言う。金に目がくらんだスタッフたちが地球に似た星を探して連れて行くのだが…

昔のSF映画風に作られている古くて新しい映像。こういうの好き。オチはファンタジーっぽい。たぶん死んでしまって幻覚なのかなぁ~とは思うけど、ハッピーな気分にさせられる。

原作にもかなり近い。ラストは違うけど、老婆の自分の死を悟っての行動や地球に対する憧れ、想いは一緒かなと思う。

フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ「父さんに似たもの」

ディック傑作集〈2〉時間飛行士へのささやかな贈物 (ハヤカワ文庫SF)
『ペイチェック』『人間以前』にも収録されている。「父さんもどき」のタイトルだったことも。ちくま文庫から出ている『人間狩り』にも「パパそっくり」として仁賀克雄氏の訳で収められている。

なので、何度も繰り返し読んでいる。レビューを見るとありきたりな侵略の話しでガッカリなんて意見もあったけど、個人的には原作に近い設定で思い入れのある作品が満足のできる仕上がりになっていて最高に良かった!

古き良きアメリカの家族と街並み、でもネットも普及していて…と設定も上手く作られている。昔のSFドラマをリメイクしたみたいな感じ?ガレージの様子なんてイメージ通り!子供たちも腕白だけど素直で勇敢でワクワクしちゃったな~

7話まで見てきたけど、個人的にはかなりの高評価作品。

フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ「安全第一」=『フォスター、おまえ、死んでるところだぞ』

ディック傑作集〈1〉パーキー・パットの日々
「人間以前」にも『フォスター、おまえはもう死んでるぞ』として収録されているけど、「パーキー・パットの日々」の『フォスター、おまえ、死んでるところだぞ』のタイトルの方が合ってる感じがする。風刺が効いてて好きな作品。

原作では男の子のフォスター。みんなが持ってる核シェルターを父親が買わず、学校のシェルターに入る権利もないため肩身が狭くいつも不安なフォスター。フォスターはシェルターを手に入れて安心したい。

ドラマの方は母親と娘。ミステリーちっくでハラハラ。近未来の学校での学びはこんな風になるのかなぁと予感させるものもあって面白かった。ノートとか黒板がないところもすでにあるし、スマホとかアイパットが数年後には違うものに取って代わって普及してるかもしれない。

ラストはそうきたのか~というオチで、原作にも合っていていい脚本だと思った。タイトルがダサいのもいい。

テーマ : SF小説
ジャンル : 本・雑誌

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プロフィール

mari

  • Author:mari
  • 【好きな作家】
    P・K・ディック、J・G・バラード、ウィリアム・ギブソン、小松左京、ポール・オースター、F・カフカ、安部公房 etc…
    【好きな漫画家】
    ひろき真冬、小畑健、ゆでたまご、浦沢直樹、松本零士、手塚治虫、山根和俊、etc…

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