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「人間失格」太宰治

人間失格
太宰 治
4101006059もっと若い時に読んでおけば良かった・・・。
今の私には、この作品を素直に受け止めるピュアな感受性がなくなってしまったのかな。
学生の頃に読もうとした事があったんだけど、友人に今読まないほうがいいと引きとめられた事や、読んだら自殺したくなるんじゃないか(笑)と変な思い込みもあり、10数年経過してようやく手にしたが、遅すぎたようだ。

彼の自伝とも言うべき作品であるが、人間失格と言うか、ダメじゃん、しっかりしろよ~と妙に冷めた気分で突っ込みたくなってしまう。
全く共感も出来なかった。

太宰治は好き嫌いがハッキリ分かれるらしいが、私は嫌いと言うよりも、合わないかも。
そう言えば、学生の頃から日本の文学は暗くてジメジメしているのがイヤで、外国文学を読んでいたっけ。
「走れメロス」は感動したし、好きだったんだけどなぁ。

10代の悩み多き年頃に出会っていたら、また違っていただろう。
ちょっと残念。

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「パラサイト・イブ」瀬名秀明

パラサイト・イヴ
瀬名 秀明
4043405014初めて瀬名さんの作品を読んだのは「八月の博物館」が最初。
「パラサイト・イブ」でデビューし、日本ホラー小説大賞をとったとか、映画化されたとかで彼の事は知っていて、その頃から多少興味は持っていた。でも、話題の本やベストセラーに背を向けてしまう私が手にする事はなく、「八月の博物館」、「Brain valley」を読み、ようやくここに辿り着いた。

ミトコンドリアが進化・・・変化し、人間を超越した存在になりかわろうとする話しで、聞き慣れない専門用語が出てくるが、理解せずとも、多少読み飛ばしても面白さは充分理解する事が出来る。また、巻末には専門用語の解説も付いているので、助けにもなる。

読み始めは自分が健康体で体の不自由もなく生きている事に感謝したくなるような・・・、気分にさせられ、旦那に「私が死んだら腎は必要な人がいれば使って欲しい」と話した(苦)。
読み進めていくにつれ、自分の体が多くの細胞から出来ていて、正常に働いてくれているから、こうして健康でいられるのだと分り、ミトコンドリアなんて、学生の時に多少聞いた名前で、当時は教科書の中の単語程度のものだったけど、深い。

変態(変身)シーンやイブのドロドロ描写はちょっと気持ち悪いけど、ホラーって聞いてイメージするような怖さや恐怖感はないかな。
内容や、作者の描写も素晴らしいと思うけれど、それ以上に、生命の起源や体の体の仕組みに興味が沸いてしまいました(苦)

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「停電の夜に」 ジュンパ・ラヒリ

停電の夜に
ジュンパ ラヒリ Jhumpa Lahiri 小川 高義
4102142118私は好きな作家やジャンルばかり読む偏った読書をしているので、人に勧められて本を読むのが実は楽しみだったりする。新しい発見があるかもしれないからだ。
旦那のお義父さんから譲り受け、短編で読みやすいし、面白いと言う事で、毎晩1編づつ、読み始めた。

カルカッタ出身のベンガル人、インド系作家・・・
と聞いてどんなイメージがありますか??
正確には彼女はロンドン生まれで、インドには住んだ事がないそうだが。

アメリカやヨーロッパの作家や作品は良く読むけれど、インドって特に興味もなく、インド系の作家なんて聞くと違和感を覚える。
実際、登場人物の名前も聞き慣れないものだし、食生活、宗教、習慣なども、TVや雑誌などのマスコミを通して知ったインドのイメージと同じものもあったし、初めて知る事もあった。

全9編の中で、夫婦の関係や人種の異なるもの達の異文化の交流などが多く書かれているが、一歩間違えたら後味の悪いものになりそうな話しも、サラリと描かれており、読後に不思議な爽快感がある。
寝る前に読むにはもってこいだ(笑)。

一番好きな作品は最後に収録されている「三度目で最後の大陸」。
インドを離れ、ロンドンで学び、アメリカで職に就く事になる主人公。
その間に、家族が決めたお嫁さんと特に愛情もなく、夫婦となり、アメリカで生活する事になる。

お嫁さんがアメリカに来るまでの間、ひとり異国で暮らす事に慣れるまでの過程や、愛情や特別の感情もなく共に生活をする事になった嫁との関係の変化など、実に興味深い。
そして、その風景を映画を見ているかのように鮮やかにイメージする事が出来る。作者の細やかな描写や洗練された文章によるものだろう。

すこーしだけ、インドが身近になったように感じた。

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「石の眼」 安部公房

石の眼
安部 公房
4101121109今まで数冊、彼の作品を読んできたが、これは随分異質だ。
抽象的ではなく、現実的で一見推理小説を読んでいるかのような作品。

山奥のダム建設現場で繰り広げられる、人間模様や被害妄想。
手抜き工事を隠すための画策や、不自然な事故?による犯人探し、現場で働く囚人を始末する為にやってきた殺し屋・・・
いろいろな要因が入り乱れて、推理小説風なんだけど、誰が犯人?とか誰が殺した??って謎解きじゃなくて、何がどうなっているのか、が分からなくなってくる(苦)

今、耐震強度偽装問題が話題になっているが、
何時の時代も、何処の社会も同じような事が行われ、繰り返されているのだと感じる。
この小説が書かれたのは昭和30年代だもの。

異質と感じたこの小説。
でもやっぱり安部公房だと、思うのは、
山あいの寂しさや、工事現場の埃っぽさ、男ばかりの男臭さ、湿った空気の淀みなどが漂っていて、ジットリと重たい・・・このイヤな感じ。
小説から滲み出てくる この湿度感、空気の重さは安部公房ならではだ、と思う。

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「ああ息子」「営業ものがたり」 西原理恵子


ああ息子
西原 理恵子 母さんズ
4620317470
営業ものがたり
西原 理恵子
4091792766


私が西原さんの漫画を読むようになったのは、旦那が西原さんの大ファンだった事がきっかけ。
あまり漫画や本を読まない、持ってない旦那が、西原さんの漫画だけは大量に持っていて、私も少しづつ読むように。

ただ、絵が汚い、読みにくい、下品・・・って言うのは読み初めた当初から変わらぬ印象だし、正直言って、そう言う漫画はあまり好きじゃない

それでも何冊も読んだのは、「ぼくんち」「はれた日は学校をやすんで」とか最近だと、「上京ものがたり」「女の子ものがたり」とホンワカ系でちょっと涙腺を刺激されるような漫画もあったからかな。
まぁ、従来のファンの方からすれば「それは西原じゃない!」のかもしれないけど(苦)

でも、そのホンワカ系の漫画が生きるのは、怒涛のような漫画を描く西原さんとのギャップもあるからかもしれない。


で、今回読んだのが「ああ息子」「営業ものがたり」

「ああ息子」
は全国の息子を持つお母様方からの投稿をまとめたもので、子供も息子もいない私からすると
「男の子は生みたくない・・・」とゲンナリ(-_-;)するようなアホな息子ばかりが登場。

「営業ものがたり」
はサイバラは「PLUTO」を描けるのか?!って帯があったので、「PLUTO」大好きな私はちょっぴり楽しみにしてたんだけど・・・。
まぁ内容は見てのお楽しみって事で。いい意味で期待を裏切られた。
フルカラーで読みやすいし、大笑いさせてもらいました

私には真似出来ない西原さんのパワーと毒舌っぷりに、なんだか癒されました♪

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