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「カフカ事典」

カフカ事典
池内 紀 若林 恵
4385154341カフカの研究本とか考察本が数多く出ているのは知っていたけど、そういう物を読まずに作品を楽しめばいいと思っていた。
けれど、有名な長編以外に短編集など、彼が出した作品は特別数が多いわけではないし、未完の物も多く、なぜこんなにも彼が支持されているのか、不可解な作品であるにもかかわらず、何故読み継がれているか、彼の事を知りたいと思って、多く出ている「カフカ本」の中から、読みやすそうなものを選んでみた。

彼の生い立ちから家族について、恋人について、友人達についてかなり事細かに、そして簡潔に書かれている。彼が日記や手紙を多く残していた為に、判明した事だとは思うが、恐ろしいほど一人の人物について明らかになるものだと驚く。
残された作品についても、あらすじと作品を書くにあたっての背景や、解釈などが、ひとつひとつ簡単に書かれていて、非常に読みやすい。
後半部分には年譜や出版されている評論本や研究本などの一覧もある。

「じてん」と言うよりも、入門編・・・と言うか、カフカ基礎編みたいな感じで、堅苦しさはなく、文字も大きめで読みやすい(苦)。
作品についての余計な解説は不要だが、彼自身を知る事によって、より深く作品を理解し、楽しむ事が出来るのではないだろうか。
彼が書いた手紙を集めたものや、カフカの友人のマックス・ブロートの著書なども読んでみたい。

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「他人の顔」 安部公房

他人の顔
安部 公房
410112101X
この作品を安部公房の傑作のひと作品にあげる人が多いようだが、なんとも私は妙に現実的に捕らえてしまって、冷めた感覚で読み進めてしまったため、今まで読んだ安部公房の作品の中では、いまいち・・・であった。

実験中の爆破により、顔一面に蛭のようなケロイドが出来てしまった男は、自分の顔を失い、普段は包帯を顔に巻いて生活を送っている。顔を包帯で覆っている事で、妻や職場の同僚たちとの距離が広がり、街に出ても奇異の目で見られる。
そんな彼が、仮面を作り、自分の顔を自分を取り戻そうとする様が、彼が書きづつったノートを通して語られる物語だ。

人の良し悪しは見た目(顔)じゃないよ、中身(心)だよ・・・ なんて言うが、実際、我々は第一印象や顔で判断する事が少なくない。醜い顔でも、包帯を巻いた顔でもいようものならば、好奇の目に晒され、陰口を叩かれるのが常だ。
自分の顔を取り戻したいと思う気持ちは良く分かる。

ただ、内容はともかく、自分で作った仮面を接着剤で貼り付けて、街を歩いたり、銭湯に行ったり、あげく、他人のふりをして妻を誘惑する。不自然過ぎるし、妻にバレナイわけないだろう・・・なんて思い始めたら、作品との距離が広がり過ぎてしまって、まともに読めなくなってしまった・・・。
他の安部公房の作品はそんな事ないし、読んだ物はどれも好きなんだけど・・・。

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「キン肉マン2世 究極の超人タッグ編 2」ゆでたまご

キン肉マン2世 究極の超人タッグ編 2 (2)
ゆでたまご
4088574532究極の超人タック編が二巻目に突入。
20世紀に万太郎たちがタイムスリップした事で、若かりし頃のキン肉マンやテリー、ロビンの姿がまた見れるのは初代ファンとしては嬉しい!
万太郎やキッドが父親と対面するシーンは意外な展開になってしまったが、感動はあとでのお楽しみか な。

それにしても、ロビンはダンディーで洞察力も素晴らしく愛情に溢れていて、やっぱりカッコいいなー!
次巻ではタックトーナメントが開催されるだろうが、どんなチームが結成されて、どんな闘いを繰り広げてくれるのか楽しみ。

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「J・G・バラードの千年王国ユーザーズガイド」

J・G・バラードの千年王国ユーザーズガイド
J.G. バラード James Graham Ballard 木原 善彦
4826990367バラードファンは必読!
1963年から1995年までに書かれた書評、エッセイなどをまとめたもので、小説以外での彼のことばを読む事が出来る貴重なテキストだ。
映画、伝記、視覚芸術、作家・・・などに分けられたそれらの中で、知らない名称や人物について古いものもあるため、イメージしにくいものもあるが、逆に興味を持ち、もっと知りたい、映画ならば見てみたいと思わされるものも多数あった。

特に私が好きなサルヴァドール・ダリやフランツ・カフカ、ウィリアム・バローズについては、彼の「意見」「想い入れ」を知る事が出来て非常に嬉しい。
また「サイエンス・フィクション」の中に収められているエッセイ等は彼の作品を理解するうえでも、非常に興味深い。
彼が目指した「内宇宙」はこう言う事だったのか。と改めて知る事が出来た。バラードファンに限らず、SFファンにも読んで欲しい。


中でも一番、心に残ったのが最後に収められている自伝「私の終戦」。
バラードがイギリス人で、上海で育ったのは知っていたけれど、自伝的映画と言われる「太陽の帝国」を見ていない私にはショッキングな内容だった。
彼が第2次世界大戦中に、日本軍による収容所に2年半もの間抑留されていた事は知らなかった。

数年前から、第2次世界大戦で原爆を落とされた日本は被害者だ。と子供の頃から刷り込まれていた事がすべてではなく、加害国としての歴史が非常に多い事について、もっと知りたいと思っていた。確かに、多くの人が犠牲となり、原爆がきっかけで降伏する事にも繋がったとは思うが、それ以前からの他国への侵略行為や残虐行為は、教科書でもきちんと教えられていなかったように感じていた。

日本に限らず、世界の歴史を自分はあまりにも知らな過ぎ、戦争を知らずに育ってきた。ただ「平和」を望み、訴えるだけではなく「事実」に目を向ける事も必要だ。
「私の終戦」はまるで小説のように読めてしまったけれど、これはバラードが体験した「事実」なのだ。

最後に書かれている
「広島と長崎はアメリカの戦争犯罪だという主張は、日本人に対して不幸な影響を与えている。日本人は国家として自分たちが犯した残虐行為に向き合った事は一度もないし、私たちが広島と長崎を思い出して慚愧に絶えず頭を垂れている間は、彼らの反省はないだろう。」(P147)
まさにその通りではないだろうか。
すべてに当てはまるとは思わないが、加害者は自分のした行為を忘れてしまったり、謝罪すれば終わりと言う意識が強いが、被害者は永遠に忘れる事は出来ないし、心から許す事は出来ないのではないかと思う。

今までは「太陽の帝国」はバラードが原作だけれど、SFじゃないし・・・と思って見た事がなかったが、これを読んでから是非見てみたいと思うようになった。

もっと、バラードの「ことば」を聞きたい。現在はどのような事を考えているのだろうか。

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「DEATH NOTE 10」

DEATH NOTE 10 (10)
大場 つぐみ 小畑 健
4088740181出ましたね!10巻!
映画化も決まり、小畑センセの画集の発売もあり、デビューからのファンとしては、感無量

月が追い詰められてきてますが、新たな展開で鮮やかに進んでいく様がさすが!それにしても、物凄い自信家で、ここまで来ると嫌味ではなく、惚れてしまいそう
新しいキャラの魅上クンもカッコイイし、今後、どう関わってくるのか楽しみです。
気になるのはミサミサですが・・・。
結構好きなキャラなので、高田清美の登場で月との仲(仲って言うか関わり)はどうなっちゃうんだろう・・・。死なないで欲しいですが・・・。

画集は5/2発売。
小畑健画集「blanc et noir」

映画の公式サイトまだですね。
http://wwws.warnerbros.co.jp/deathnote/
NANAみたいに成功して欲しいですが。6月と10月と2本分けて公開と言う事なので、コケないで欲しいですね・・・。

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