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「風になれ」鈴木みのる

風になれ
鈴木 みのる 金沢 克彦
4809405664初期のパンクラスが大好きだった。泣き虫で生意気で負けず嫌いな鈴木みのるが大好きだった。
初めて見に行った横浜文体のメインで、シャムロックから勝利をおさめた時は、寒い帰り道で「鈴木が勝った!シャムロックに勝った!」と、興奮と感動で、1人熱くなった事を思い出す。それから、都内で試合がある時は欠かさず見に行った。船木さんと一騎打ちした両国も行った。ベルトを巻いた姿も見た。

でも、試合で負けが続いて、怪我で休んだりするようになってからは覇気がなくなり、その頃、船木さんの引退もあって、パンクラスを見に行かなくなった。

その後、パンクラスミッションとして、フリーとして、様々な団体に上がるようになった。露出も増えて嬉しい反面、私が知ってる鈴木みのるじゃない・・・と否定もしていた。なんでこんなんになっちゃったんだろう・・・昔の鈴木みのるは好きだけど、今は好きじゃない。でも、気になる・・・。

この本を読んで、ようやく自分の中にあったわだかまりが溶けた。
これからは素直に応援できるだろうと思う。

プロレスに憧れた少年時代から、新日本プロレスに入団、新生UWF、藤原組、パンクラス。そして現在の鈴木みのるについての半生をGK金沢氏が引き出している。
鈴木みのるのファンでなくても、プロレスファンなら楽しめる裏話や、エピソードもあって、全日&NOAH系が好きな旦那もむさぼる様に読んでました。お勧めです。
                             

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「青空の休暇」辻仁成

青空の休暇
辻 仁成
4344408306タイトルから爽やかな青春小説?なんて思って、たいして期待もせずに読みはじめたら、とんでもなかった。

真珠湾攻撃に参加していたパイロットとその仲間たちが、50年目の節目にハワイへ向かう。そこで、当時アメリカ軍として敵だった相手や、日系人たちと出会い、自分の戦争はなんだったのかと自問する。そして、奥さんを自殺でなくし、呆けた日本に日本人に苦言を呈し、家族からも疎まれていた彼が、奥さんの日記を見つけて読みはじめる事で、彼女の愛や苦悩も同時に知り考えてゆく。

結婚する前だったら、自分の中に響いてくるものも少なかったかもしれない。今だからこそ、奥さんの気持ちが沁みてきたのかも。彼女の日記は電車で読んでて、泣きそうになった。

ここ数年、自分の生まれた国の歴史をあまりにも知らない事に気付き、特に太平洋戦争について、真実を知りたいと思うようになった。小説で書かれているものや、映画も見た。でも、その地に立つ事はもっと意味がある事と思う。
私の唯一の海外旅行は数年前に家族で行ったハワイ。また行きたいな。今度は違った歩き方が出来るかもしれない。

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「箱男」安部公房

箱男
安部 公房
4101121168なんともスッキリしない。手放しで面白かった!と思えるような作品でもないし、苦味を感じるような読後感。でも、イヤじゃないんだこの感じ。何日も引きずる思考。

箱男、偽箱男、軍医殿・・・誰が誰?、入れ替わってるのかも分からず、でもどうでもよくて、混乱してる頭でなんとか読み終えた。
自分の姿を見られずに、相手を覗き見する。一歩間違えば犯罪にもなりかねないが、誰もが奥底にひっそり隠している願望なのではないだろうか。私も否定しない。
ダンボールをすっぽり被った箱男。街にいても浮浪者以上に目に入らないのは本当かもしれない。

うーん。感想書きようがないな。言葉が出て来ない。
またしばらくして読み返したら、違う感じ方をするかもしれない。

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