「月世界へ行く」ジュール・ヴェルヌ

月世界へ行く (新装版) (創元SF文庫)
江口 清
4488606075186X年、フロリダ州に造られた巨大な大砲から、アメリカ人とフランス人の乗員3人を乗せた砲弾が打ち上げられた。ここに人類初の月旅行が開始されたのである。だがその行く手には、様々な障害があり・・・。


前から気になってて読んでみたいと思っていたヴェルヌを、古本屋で見つけて、やっと読んだんだ。

正直ガッカリ。退屈過ぎて、半分ほどなんとか読んだんだけど、後半部分をパラパラ見ても、同じような調子で続いているので、我慢しきれず断念した。小説読んでて、挫折する事なんてほとんど記憶にないくらいなのに。(今思い出せるのは、父に勧められて読んだはいいが、途中で挫折した「大江健三郎」)。

ただ、これが書かれたのが1869年、アーム・ストロングが月に一歩を踏み出したのが1969年だから、それを考えるとこの空想力は当時の読者にしてみたらセンセーショナルだったのかもしれない。残念ながら今読むと、突っ込みどころが満載で、数値の事や科学の事は詳しく分からないけど、それでも「ありえないだろう!!」って設定が多く、アメリカのコメディーでも見ているかのようなドタバタのやりとりなどに辟易してしまう。

このドタバタを”楽しむ”ことが出来れば、また違うんだろうなぁ。
先日読んだ、光瀬 龍の「百億の昼と千億の夜」と同様に、若い頃に読んでいたら、また受け止め方が違うかも知れないと思うと、若い頃に多くの作品に触れることは大切なんだと痛感する。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

「百億の昼と千億の夜」光瀬 龍

百億の昼と千億の夜
光瀬 龍
4150300062
この小説のタイトルだけは、ずいぶん前から知っていて、ずっと気になっていた。
いつか光瀬 龍を読みたいと思っていたのも、このタイトルからだった。
何冊か光瀬 龍を読み、やっとここにたどり着いたのだけれど、何年もの期待が積り過ぎてしまったのか、正直、ガッカリした。

両親がクリスチャンだったことで、幼い時から聖書に親しんできたこともあり、小説とはいえ宗教をこのように捻じ曲げて書かれることに嫌悪感を抱いてしまう。
壮大で哲学的な要素もあり、そして美しい物語かもしれないけれど、同じように宇宙、時代を超越したスケールの大きなSFだったら、小松左京の方が断然いい。

古本屋で光瀬 龍の文庫本を数冊まとめ買いしたんだけど、もう読まないかも。他の作品を読んだ時にも思ったんだけど、光瀬 龍はもっと若い時、学生の頃にでも読んだらまた違っていたかもしれない。読むのが遅すぎた。

萩尾 望都が漫画家したこの作品は、ちょっと目を通してみたい気もする。

SFマガジン 2008年 01月号「テッド・チャン」特集

S-Fマガジン 2008年 01月号 [雑誌]
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この日をどんなに待ちわびた事か!テッド・チャンの作品が読める!
「あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)」で虜になってしまい、新作を待ちわびていたが、一向に出る気配がなく、やっと だ。
SFマガジンがテッド・チャンの特集をやると聞いて、10年ぶり?くらいに、SFマガジンを購入。

「商人と錬金術師の門」の他にインタビューやエッセイが収録されている。
タイムパラドックス、タイムマシンなんて聞くと時代遅れなアイテムで、古臭さを感じるかもしれないが、テッド・チャンにかかると洗練されたおとぎ話になってしまうから不思議。読後は満足感と温もりに包まれて、物語をジックリと噛みしめたくなる。

通勤中に読んでいて、夢中になり過ぎて電車を乗り過ごしてまった。また、一度読んだ作品をすぐにまた読み返すことはほとんどないんだけど、一通りチャンに関する記事などに目を通したあと、「商人と錬金術師の門」を読み返した。

SF好きじゃない人に薦めたくなる作品だ。
んー。読んでしまうと欲が出てしまう。早く次の作品が読みたい・・・。

「ジョーンズの世界」フィリップ・K・ディック

ジョーンズの世界
フィリップ・K. ディック 白石 朗
4488696066

保安警察の捜査官がカーニヴァルで出会った奇妙な占い師。“個人の占お断り”―つまり人類の未来だけを占うという、この男がジョーンズだった。一年先までを完壁に予知できる超能力者である。世界政府は彼を即刻監視下におくが、やがて彼の元に人々は集い、政府を脅かす組織にまで発展する。一方、太陽系には〈漂流者〉と呼ばれる謎の物体が飛来していた。ディック50年代の名編。 (「BOOK」データベースより)

以前読んだ時の記憶も、ジョーンズが占いしてるシーンが強烈に残っているだけで、あまりよく覚えてなかったんだけど、内容の説明だけ読んでも、何だかつかみどころがなさそうな内容で、実際、いくつかの物語を並行して読んでいるかのような感覚で、ガッチリとかみ合わず、消化不良で終わってしまった。
つまらなかった訳ではなくて、物語の世界に浸かれなかったというか。

そんなこともあって、これを読んだあと、しばらく続いたディック読みもひと休み。
テンションが下がってしまった。

「タイタンのゲーム・プレーヤー」フィリップ・K・ディック

タイタンのゲーム・プレーヤー
フィリップ・K. ディック 大森 望
448869604Xまたまたディック。ディックを再読し始めたら、止まらなくなってきた。

星間戦争に敗れた人類は、ヴァグと呼ばれるタイタン生物に支配されて生活している。人口が少なくさらに、出産できにくくなってしまった世界で、ヴァグのもたらした「ゲーム」で土地を賭けてをプレイしたり、出産の可能性を広げるため、男女のペアを頻繁に入れ替えて試す・・・ということも行われている。
ある日、対戦相手のプレイヤーが殺された事件を発端に、世界が揺らぎ始める・・・。

展開や立場が目まぐるしく変わり、謎解きのサスペンス要素と、足下が崩れてゆくディックワールドが折り重なって、私自身も眩暈を覚えた。スピード感とグルグル廻りながら浮遊する感じが心地よい。
結婚相手がコロコロ変わる中で、ピーターに思いを寄せるフレアの素直な感情や、人間味あふれる「ラシュモア効果」(車や機械が人間のようにしゃべる)など、何気ないやりとりに心を揺さぶられる。
「しゃべる車」で思い出すのが『去年を待ちながら』のラストで、主人公と会話するタクシー。このシーンは大好き。 
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