SFマガジン 2009年 11月号 J・G・バラード追悼特集

S-Fマガジン 2009年 11月号 [雑誌]
B002OCF2E6こういう特集は嬉しい。表紙がなんともいい写真、素晴らしい。

収録作品
「太陽からの知らせ」 J・G・バラード/柳下毅一郎訳
「メイ・ウエストの乳房縮小手術」 J・G・バラード/増田まもる訳
「コーラルDの雲の彫刻師」 J・G・バラード/浅倉久志訳
「ZODIAC2000」 J・G・バラード/増田まもる訳


そういえば、短編はしばらく読んでなかった。
「コーラルDの雲の彫刻師」が好き。タイトルからしてそそられるよね。
ラストの崩壊してゆくシーンの冷淡な美しさに震える。


追悼評論「真珠湾攻撃の内宇宙―バラードまたはSF史の変容―」 巽孝之
読書ガイド「やさしいバラード」 牧眞司
追悼エッセイ マイクル・ムアコック/荒巻義雄/伊藤典夫

巽氏と牧氏のエッセイも読みやすくていい。
勝手に親近感感じて「うん、うんっ」頷きながら読んだ。


巻末には著作リスト。
改めてみると、翻訳されていない作品が結構あるんだな~。
発売予定の作品もあるようなので、刊行が楽しみ。

バラードは永遠なり。

「熱中大陸紀行 真昼の星」椎名誠

熱中大陸紀行 真昼の星 (小学館文庫)
409408276X椎名さんの旅行記やあやしい探検隊などは何冊か読んだが、これほどまでに静かに心打たれたのは初めてだ。

パタゴニア、アマゾン、チベットと普通の人が訪れないような地の果てへの旅。
パタゴニアでは馬でパイネ山塊を目指し、アマゾンの奥地にある浸水林へ木船で向かい、チベットでは聖山カイラスへの巡礼の道筋を辿る。


どんな場所でも不満が不満に聞こえない。まぁ、いいやって現地の人たちと一緒に寝て食べる。絶景を見ても面白いものを見ても、語り口は淡々としているが、冷淡には聞こえない。静かに噛みしめているように感じる。

椎名さんが目にした風景が目に浮かぶ。一緒に旅しているかのようだ。
私にこういう旅は難しいだろうな・・・と思いつつも、いつか同じ風景を見てみたい!とも思う。


椎名さんの本は古本で購入したモノが多く、若い頃に執筆した古いモノを読む機会が多い。時折、出版年月が新しいモノを読むと、大人びた文章力(失礼!)にドキリっ!させられる。惚れてしまいそうだ(笑)

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

「第九の日」瀬名秀明

第九の日 (光文社文庫)
4334745121「メンツェルのチェスプレイヤー」「モノー博士の島」「第九の日」「決闘」の4編が収められている。「デカルトの密室」の続編?、ユウスケとケンイチ、レナの登場する連作。「デカルトの密室」を読んでからこちらを読む事をお薦め。
各タイトルを見て分かるように、ポオやウェルズへのオマージュ的な作品でもある。

瀬名さんの描くロボットが登場する物語は、「ハル」(感想はこちら)の感動が大きかった為、「デカルトの密室」でちょっとガッカリした。
今回は分かりやすく、中短編って事でコンパクトで読みやすかった。が、うーん。

ケンイチを通して、自由意志とは?人間らしさとは?を問う。
アトムの顔がチラチラ。

そういえばどこで見たのか忘れたけど、ケンイチの外観を描いていないのは、変化していくモノだし固定イメージを付けたくない・・・というような事を読んだ気がする。
私がイメージしていたのは、ディックの小説に出てくるようなアンドロイド。人間ソックリ。

論争が哲学的になったり、宗教が持ち出されたりすると正直ついていけない。頭が悪いなりに持論もある。押し付けられて話しをまとめられてしまうのがイヤだ。
なので、今回は上澄みだけをすくって楽しんで読んだ。

瀬名さんの作品は、純粋なエンターテイメントの方が楽しめるな~。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

「カフカ・セレクション 2」フランツ・カフカ

カフカ・セレクション 2 (2) (ちくま文庫 か 13-3)
平野 嘉彦
44804245203巻からなるシリーズの2冊目「運動・拘束」。

1巻も素晴らしかったが、これも満足出来る一冊。
「ある断食芸人の話」と「流刑地にて」は何度も読んでいるけれど、読むたびに新たな発見と感動がある。

初めて読んだ「巣造り」。
自分の巣についての細々とした心配ごとに思いを巡らせたり、計画について頭を捻ったり、過去を振り返ったり・・・が、特に大きな起伏もなく繰り返されるんだけど、見方によっては退屈でつまらない物語だろう。

カフカの小説はそのようなグルグルと同じところを歩き回るような話しが多いけど、何故かこれに魅了されるんだよね。
あとは訳の言葉使い、訳し方が合ってるのかな。

まだ読み終えてない3巻も楽しみ。


※2010.01.09追記
本の整理をしていて付箋が貼ってあったのが「ある夢」
ヨーゼフ・Kの見た夢。--で、始まる。
墓が作られているのを眺めている自分と自分が埋葬される感覚。
短い言葉の中に凝縮された死。
映画のワンシーンのような、これだけで一つの物語のようなイメージ。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

9月の読書メーター

9月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:728ページ

第九の日 (光文社文庫)第九の日 (光文社文庫)
読了日:09月30日 著者:瀬名 秀明
カフカ・セレクション 2 (2) (ちくま文庫 か 13-3)カフカ・セレクション 2 (2) (ちくま文庫 か 13-3)
読了日:09月19日 著者:フランツ・カフカ

読書メーター



8月から読んでいる「アウシュヴィッツ後の反ユダヤ主義」が、読み終わらない・・・。
ハードカバーで重たいため、荷物が多い日は別の文庫本と入れ替えたり、ジックリ読んでいるためページが進まず。
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