「ゼンデギ」グレッグ・イーガン

ゼンデギ (ハヤカワ文庫SF)
グレッグ イーガン 山岸 真
B010COOELY待望のイーガン。前評判で非常に読みやすいとの声多数。途中で難しくなるかなぁ…とも思ったけど、最後まで読み飛ばしたり挫折もなく読めた。ある意味イーガンらしくないが、中短編で感じた読みやすさと人間の感情が伝わってくる温かみ、親しみやすさがあり、好き。

妻を事故で失い、病気で先の長くない主人公のマーティン。息子の為に自分の人格をヴァーチャルに残して見守りたいとするも、課題を残したまま亡くなってしまい…。結局どうなったのが全く分からないが、続きがあるのだろうか。こういうラストは嫌いじゃないけど、もう少し欲しかったなぁ。

マーティンのいい父親っぷりや苦悩の描き方が良かったし、息子も可愛い。マーティンの周りの人たちもいい人。ヴァーチャルな技術も想像の範囲を超える難しいものではなかったし、近い将来、可能になるのでは、と感じさせた。

でもやっぱり夢は見たいけど、自分をダウンロードして永遠に生きる(生かされる、何度も再起動される)事は、本当に自分の体験なのか、魂は?なんて問題はあるのだろうな。「ディアスポラ」みたいに果てしない進化と旅までは行かなくても、生きてる間には間に合わないものは色々見てみたいなぁ。

追記
あとがきに、読み終わったら最初に戻って第一章を読み返すといい、とあったので、少し読み返してみた。マーティンって最初はこんなだったな~って遠い昔のように思い出す。また数年後にでも再読してみたいな。

「犬の力」ドン・ウィンズロウ



犬の力 上 (角川文庫)
ドン・ウィンズロウ 東江 一紀
4042823041

犬の力 下 (角川文庫)
ドン・ウィンズロウ 東江 一紀
404282305X

「シブミ」「サトリ」から、ドン・ウィンズロウとトレヴェニアンに興味を持った。トレヴェニアンは2冊読んで、「夢果つる街」は良かったけど「ワイオミングの惨劇」はエグ過ぎて…。そして今回ドン・ウィンズロウの「犬の力」。上下巻でかなりのボリューム。でも評価は非常にいい。が、どんなもんか?

上巻の半ばくらいまでは、良くある麻薬カルテルと警察の追っかけっこかなぁ~って感じだったんだけど、大地震が起きたあたりから急に加速。え?ええ?

最初は登場人物が多くて少し混乱したけど、キャラがいいので慣れてきたら複雑に絡み合う人間関係も問題なく読めた。裏切りや簡単に人が死んでしまう事に麻痺しそう。バイオレンスな抗争って苦手なんだけど、人が死んでメソメソする間もない、どんどん展開していくのでついていかなくちゃ。

ラストの畳みかけは映画を見てるようなアクションシーンやスピード感。ドキドキ。これがどこに着地するんだろう…と思ったけど、そこは無難と言えば無難かな。でも満足。

しかし麻薬ってなくならないんだろうな…って、読んでいて思った。

ドン・ウィンズロウの違う作品も読んでみたい。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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