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「フロリクス8から来た友人」フィリップ・K・ディック

フロリクス8から来た友人
フィリップ・K. ディック Philip K. Dick 大森 望
4488696104約10年ぶりに読み返した。
ここんところ、いろいろな事があって弱ってた(体も心も)。
そんな時にディックを無性に読みたくなる。

何故か。

ディックはSF小説にカテゴライズされるが、SFと言う手段を使って人間の内面性を描いている作家だ。
登場人物達は、決してヒーローではない。
弱い立場の人間や、世界を牛耳る立場の指導者であっても、弱さや苦悩だらけ。
共感出来る・・・と言うよりも登場人物に自分自身を投影して、一緒にもがくのだ。。


この小説の世界は、人類の中から突然変異し、能力を持った「新人」「異人」に支配される世界。
大多数が「旧人」と呼ばれる凡人達で、10年前にこの世界を救うべく外宇宙に旅立ったプロヴォーニの帰りを待つ。
「旧人」のニックは妻と息子を抱えるくたびれたタイヤの溝堀り職人。
ある日、上司の誘いから反体制の組織に加わり、チャーリーと言う若い女性(女の子)に出会い・・・。

ラストで白痴になってしまった「新人」が
『みんな、どんなに歩みがのろくても、最後にはたどりつく。いろんなものを残していくことになるけど、それでもやらなくちゃならないんだ。きみもそう思う?』とニックに語る。

生きてるとイヤな事や逃げ出したい現実も少なくない。
後ろ向きに後退しても、逃げ出しても、いずれは直面しなくてはいけない。
回り道をしても、ゆっくりでも最後にはたどり着けるから。

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