「哀愁の町に霧が降るのだ」椎名 誠

哀愁の町に霧が降るのだ〈上巻〉 (新潮文庫)
椎名 誠

哀愁の町に霧が降るのだ〈下巻〉 (新潮文庫)
椎名 誠


なんとなく、フィクション小説なのかと思って読み始めたらエッセイ??
何が始まるのか・・・物語が進まない。書けないと悶えている。
そういえば、小松左京の本で「題未定」という連載が始まっても題が決まらず・・・という話しがあったなぁ。


高校卒業後に仲間達と共に克美荘で暮らす日々を綴った自伝的エッセイ。
アルバイトをしたり脚本学校へ行ったりしている椎名誠。沢野ひとし、木村晋介、イサオといった仲間達と日の差さない克美荘での暮らしを中心に描かれている。

80年代に書かれたものだが、今でもこういう暮らしをしている人がいそうだなぁ。
それにしても、家賃や食費などお金を持っている者が払うっていう生活は、私には考えられない!まず他人との共同生活がムリだもんなぁ。

昔の事なのに様々な事を事細かに記憶しているのだなぁ、ノンフィクションな部分も多いのかなぁと思っていたら「克美荘日記」なるものが残されていて、それを参考にしたり、当時の仲間たちとも未だに繋がりがあり、記憶の整理をする事が出来ているので、このような作品が出来上がったのだろう。

上下巻からなる新潮文庫版を読んだのだけれど、ボリュームがあるわりにはサクサク読めた。
椎名さんのサラリーマン第一歩の職場の様子や、恋愛の事が書かれているのも興味深い。
他の作品で読んだエピソードもあり、この時代の出来事が後の作品にも影響しているのだな、と思った。

このような青春時代を送り、仲間たちと今でも交流があるのは羨ましい。

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