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「飢餓同盟」 安部公房

飢餓同盟 (新潮文庫)
4101121044安部公房がカフカ的・・・とは今まであまり感じた事がなかったんだけど、これは日本版カフカだなぁ~と感じた。

寂びれて薄暗く偏った行政がなされている町、という舞台で雪の季節。
異動してきたはいいが診療所もなく患者を診る事も出来ない医師、故郷に戻ってきて自殺を図る織木、宣伝部長の仕事が紙芝居しながらキャラメルを配るという矢根。

登場人物の多くが逃れられない過去の事情や、思うようにいかないもどかしさを抱えている。
もがいているけど雪に足を取られて動けず、なんとなく後ろから押されてダラダラ前へ進む・・・みたいな怠惰感と、夢に向かっての狂気じみた行動に翻弄されていく。

飢餓同盟(ひもじい同盟)ってネーミングもいいよね。

前回読んだ「方舟さくら丸」は痛快な面白さだったけど、「飢餓同盟」のブラックユーモアな陰鬱さもたまらない。

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