SFマガジン 2010年1月号

S-Fマガジン 2010年 01月号 [雑誌]
B002X8EIJ6やっと読み終わった。買う時は2500円って高いな~と思ったけど、好きな作家以外も面白くて値段以上の満足度。
いつも同じ作家ばかり読んでいるので、刺激にもなるし、興味も広がる。
巻末の執筆者紹介に浅倉さんが。病床でのコメントに涙…。

期待していたテッド・チャンは今ひとつ。でも期待度が高すぎたからかな。グレッグ・イーガンの短編は美しい。
久しぶりに読んだギブスンも良かったし、ディックとヴォネガットは初めて読んだので嬉しい。しかも浅倉さん訳!
他の作品も読んでみたいと思える作家もいっぱい。


・テッド・チャン「息吹」
期待していたけれど、ちょっと物足りない感じ。ディックらのエントロピーを意識したとか。ロボット達の世界で気圧が上昇し続け生きる事が出来なくなるっていう話し。
どこかで読んだような読んでないようなテーマというか、目新しさは感じられないけど、柔らかな雰囲気が全体を覆っていて悲壮感のあるべき物語なのに安らいでしまう。中編を執筆中で完成間近とのこと。早く読みたい!

・グレッグ・イーガン「クリスタルの夜」
イーガンの短編は本当に素晴らしい。テッド・チャンかイーガンかってくらい2人の短編が自分にとっての宝物。
意識を持つAIを生み出す研究をしている話しなんだけど、確か瀬名さんだっけ?も似たような話し描いてたが、AIが成長していく過程やダニエルが傲慢になっていく様子にワクワクさせられた。専門的な難しい事は分からないけど、面白く読めてしまうから不思議。特に短編はホントに素晴らしい。ここまで読んで興奮。お値段高い(2500円)けれど、もう元を取った感じ。

・テリー・ビッスン「スカウトの名誉」
初めて読んだ作家。ネアンタール人の起源?を探るような話しなんだけど、最後のオチが途中で分かってしまったが読みやすく面白かった。他の作品も読んでみたい。

・ジーン・ウルフ「風来」
ジーン・ウルフって大昔に天野さんの表紙の「太陽の書」を買ったんだけどたぶん読まずに弟にあげて、実家にもあるはず。ファンタジーっぽくてイメージとちょっと違ったけど、読みやすかった。「新しい太陽の書」の広告が入っていて、小畑健が表紙描いてる!読んでみようかな~。

・シオドア・スタージョン「カクタス・ダンス」
こういう作品を読むと、どこまでSFとして定義されるんだろうかと考えてしまう。SFというよりはファンタジーや幻想小説って感じがする。ラストは美しい。

・ブルース・スターリング「秘教の都」
ブルース・スターリングといえば、ギブスンとの共著である「ディファレンスエンジン」を思い浮かべる。ダンテの神曲の現代バージョンのようであり、オカルトの要素もあるので不気味さもあるが、目の前の景色が次々と変わり、あちらこちらに風のように移動していくのは、まるで夢を見ているかのようだ。

・コニー・ウィルス「ポータルズ・ノンストップ」
「犬は勘定に入れません」というタイトルが気になってた作家なんだけど、暖かみのある話しで大森さんの訳も素晴らしいと思う。是非、他の作品も読んでみたい。

・ラリイ・ニーヴン「≪ドラコ亭夜話≫」
多種多様の異星人が集まる酒場「ドラコ亭」の連作。70年代のモノが多いんだけど、古臭さは感じず、ほのぼのしていて面白い。もっとこのシリーズを読んでみたいと思わされた。

・フィリップ・K・ディック「凍った旅」
偶然にも先日亡くなった浅倉さんの訳。冷凍睡眠での旅の途中、覚醒してしまった1人と宇宙船とのやりとり。やっぱりディックはいい。浅倉さんの訳も安心して読める。

・カート・ヴォネガット「明日も明日もその明日も」
こちらも浅倉さん訳。ほのぼのの中にスパイスが効いていて、心地よい。

・R・A・ラファティ「昔には帰れない」
おとぎ話のような柔らかい色合い。タイトルの通りなんだけど、子供の頃に素晴らしかったものが実はたいしたものではなかった…って良くあること。大人になって真実を知らなかったほうが良かったこともあるだろうし、本当にスゴイ体験だったこともあるだろう。幼いころの記憶を揺すぶられた。

・ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア「いっしょに生きよう」
これもステキ。タイトルもステキ。異星人?に乗っ取られてしまう恐ろしい結末になるかと思いきやハッピーな感じで。途中まで話しの展開が読めず戸惑ったけれど、面白かった。

・ウィリアム・ギブスン「記憶屋ジョニイ」
初めて文庫で読んだ時は全く情景がイメージできず、雰囲気だけで読み切った。そのあと、ひろき真冬さんが漫画化したものを読んでようやく理解出来た…って思い出のある作品。
今読み返すとどうしても時代を感じてしまう部分はあるけれど、当時は刺激的だった。時代が彼を追い越してしまった。それでもやっぱり名作。映画はガッカリするから見てない。

・アレステア・レナルズ「フューリー」
メチャメチャ面白かった!キャラが魅力的で“絵”がハッキリ目に浮かぶので読みやすかった。漫画化したらよさそうな感じ。他の作品も読んでみたい。こういう発見があるともっと幅広く色々な作品を読まないといけないなぁ~と感じる。

・ジョン・スコルジー「ウィケッドの物語」
宇宙船が人工知能で自意識を持って行動する…ってありがちな設定のように思えるけど、グイグイ読めて面白かった。

・パオロ・バチガルピ「第六ポンプ」
読みやすかったし、明るい未来だけじゃなく、こういう腐敗していく未来も可能性としてはあるな…と思った。この作家も他の作品を読んでみたい。キャラもいい。

・ダン・シモンズ「炎のミューズ」
スペースオペラって特に好きな訳じゃないし、劇団の巡業の話しでシェイクスピアも分からないしなぁ…と読み始めたのに、いつの間にか夢中になって読んでいた。壮大なスケールに圧倒される。ラストに相応しい読感。

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