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「SF魂」小松 左京

SF魂 (新潮新書) 小松 左京
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小松左京の半生記としては「小松左京自伝―実存を求めて」(感想はこちら)を読んでかなり詳しく知ることが出来た。それと少し内容が被る部分もあるけれど、これはコンパクトな分読みやすかった。先生の経歴は何度読んでも面白いかも。

私が小松左京を知った時は全盛期を少し過ぎた頃だったけれど、作家としての活動に留まらず、万博に関わっていたという話しなど改めて読むと、凄いバイタリティーと才能に溢れた人だなぁと感じる。

印象に残った言葉。

なぜ日本沈没を書いたか…。
戦争、日本人とは何か。「一億玉砕」「本土決戦」の引っかかりがあったから。
戦争末期のあの空気を肯定出来ないと言う。本当に日本人がみんな死んでもいいのか。日本という国がなくなってもいいのか。
SFだったらifの物語を書ける。国を消す、日本列島を沈めることで、日本人とは何か登場人物に考えさせるという発想が浮かんだという。

そいういった想いがあったのなら、映画はその考えからはかけ離れたものになってしまったのかなぁ…と。まぁ、時代もあるし仕方ないかな。


いったい人類はなぜ生まれたのか。宇宙にとって知性とは何なのか。文学とは何なのか…。
永遠の問い。先生はそれを小説を書くことで答えに近づこうとしていたように思うし、読者としては読めば読むほど近づいているような気分にもなった。久しぶりに長編読んでみようかな。

そして最後に書かれている「SFとは」…。
SFとは希望である。SFって難解な諸問題を簡単に解決する事が出来る手段であり、不可能を可能にする魔法のようだ。夢もあり、希望だよね。

本当にSFに出会えて良かったと思うし、若い頃に偉大なSF作家、小松左京に触れることが出来て良かったと心から思う。

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