「停電の夜に」 ジュンパ・ラヒリ

停電の夜に
ジュンパ ラヒリ Jhumpa Lahiri 小川 高義
4102142118私は好きな作家やジャンルばかり読む偏った読書をしているので、人に勧められて本を読むのが実は楽しみだったりする。新しい発見があるかもしれないからだ。
旦那のお義父さんから譲り受け、短編で読みやすいし、面白いと言う事で、毎晩1編づつ、読み始めた。

カルカッタ出身のベンガル人、インド系作家・・・
と聞いてどんなイメージがありますか??
正確には彼女はロンドン生まれで、インドには住んだ事がないそうだが。

アメリカやヨーロッパの作家や作品は良く読むけれど、インドって特に興味もなく、インド系の作家なんて聞くと違和感を覚える。
実際、登場人物の名前も聞き慣れないものだし、食生活、宗教、習慣なども、TVや雑誌などのマスコミを通して知ったインドのイメージと同じものもあったし、初めて知る事もあった。

全9編の中で、夫婦の関係や人種の異なるもの達の異文化の交流などが多く書かれているが、一歩間違えたら後味の悪いものになりそうな話しも、サラリと描かれており、読後に不思議な爽快感がある。
寝る前に読むにはもってこいだ(笑)。

一番好きな作品は最後に収録されている「三度目で最後の大陸」。
インドを離れ、ロンドンで学び、アメリカで職に就く事になる主人公。
その間に、家族が決めたお嫁さんと特に愛情もなく、夫婦となり、アメリカで生活する事になる。

お嫁さんがアメリカに来るまでの間、ひとり異国で暮らす事に慣れるまでの過程や、愛情や特別の感情もなく共に生活をする事になった嫁との関係の変化など、実に興味深い。
そして、その風景を映画を見ているかのように鮮やかにイメージする事が出来る。作者の細やかな描写や洗練された文章によるものだろう。

すこーしだけ、インドが身近になったように感じた。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

停電の夜に

すこぶる付きのべっぴんさん(こんなに美しくってどうするんだろう)、ジュンパ・ラヒリさん。 読み終えてしまいました、ふう。 ずっと前にどこかで簡単な紹介を見て、読んでみたいな~、と思っていた作品です。 先日「あ、これ?」と手に取ってみた本は、停電の規模が違

コメントの投稿

非公開コメント

marukiさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
私は本は好きですが、演劇とか映画化されたものって言うのは疎かったり、興味が薄かったりするんですが(やっぱ原作が一番だよねと思ってしまう)…。
好きな作家を、作品を違った角度から見ると言うのも面白い試みですよね。味わいも深くなるかもしれません。

↑あら、コメントする場所間違えた。すみません。「好きな作家」のところにディック、オースターとあったので、つい嬉しくなって、よく見ずにコメントしちまいました。
安部公房も海外では劇作家としての方が有名と聞くし、貴殿の好きな作家は、小説だけでなく、脚本とも深い関係がある人ですね。ディックのユービックの脚本は映画化されずじまいでしたが。
もし、よろしかったら、URLをクリックして
私のブログも見てください。

オースターなら「スモーク」など、
ディックなら「スクリーンプレイ:ユービック」など、シナリオ本も出してますね。

りなっこさん
トラバありがとうございます。
りなっこさんのブログにも伺わせて頂きました。

初めまして、りなっこと申します。 TBさせていただきました。 よろしくお願いします。
スポンサードリンク
プロフィール

mari

  • Author:mari
  • 【好きな作家】
    P・K・ディック、J・G・バラード、ウィリアム・ギブソン、小松左京、ポール・オースター、F・カフカ、安部公房 etc…
    【好きな漫画家】
    ひろき真冬、小畑健、ゆでたまご、浦沢直樹、松本零士、手塚治虫、山根和俊、etc…

    ◆日記ブログ
    此処ではない何処か
    ◆多肉植物日記
    多肉を愛して夢を見よ
    ◆私が行ったライブハウス情報
    Live House Note
    ◆スイーツブログ
    Musee du Chocolat
カテゴリ
スポンサードリンク
月別アーカイブ
ブログ内検索
リンク